2022年07月06日新型コロナウイルス関連情報

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町長コラム「郷里に響け」

令和4年7月 「地域を守る」
丸森町長コラム「郷里に響け」令和4年7月

 先日、いつも通い慣れている国道脇で、多くの人たちが草刈作業をしている姿を見た。暑い中、男性陣のみならず、女性や子どもも参加し、草刈りに加えてゴミ拾いもしていたようだった。道路管理者が刈るのであろうと思っていたので正直驚いた。「自分たちの地域は自分たちの手で守る」という強い思いを感じ自然と頭が下がった。
 私が就農した当時は、まだ草刈機はなく鎌を使っていた。数年経つと草刈機が普及し、さらに耕運機からトラクターへ、バインダーからコンバインへと、農機具の進化と同時に耕地の基盤整備も進み、農家の作業効率は格段に上がった。小さな農家は大規模農家に農地を貸し、会社に勤める者や進学する若者も増え、地域を離れ町外に生活圏を移す流れも加速した。
 もちろんこの流れが悪いということではなく、これらがこれまでの経済成長や食料の安定供給の一端を担ってきたことも事実である。本町のような農村では、残った者が協力し合いながらこれまで地域を守ってきたのだが、昨今の人口減少と少子高齢化の大きな波が道路愛護会などの地域組織の存続にも影を落としている。
 とはいえ、冒頭の皆さんのように自分たちの地域を守ろうと活動している方々がいる。作業の後はきっと皆で話しながら、和やかな時間を過ごしたに違いない。たとえ人が少なくなっても、人と人とのつながりがある地域は維持できると信じている。草刈り作業で見た、人々の繋がりや笑顔の中にこれからの光を見たような気がした。